深刻なマダガスカルの貧困とは?現状と原因を解説
マダガスカルは、美しい自然と豊かな生態系を持つ一方で、深刻な貧困問題に直面しています。国民の約75%が1日1.90ドル以下での生活を余儀なくされ、安全で衛生的な水やトイレを利用できる人は限られている現状です。
マダガスカルの貧困の原因には、気候変動による農業被害や森林伐採、そして2009年以降の政治的不安要素などが挙げられます。
今回は、貧困で苦しむマダガスカルの現状ついて解説します。また、日本に住む私たちが身近なものでマダガスカルのような国を支援するための意外な方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
マダガスカルとはどんな国?
マダガスカルは、アフリカ大陸の東南に位置しているインド洋の島国で、国土面積は日本の約1.6倍、世界で4番目に大きい島国です。人口は約2,500万人。農業・観光業・織物業・鉱業が主要産業となっています。
また、動植物の約8割以上が固有種で、「第8番目の大陸」と言われるほど、生物多様性の高い国です。
マダガスカルの気候は東西で差があり、東海岸では亜熱帯雨林気候で年間を通じて降水量が多く、西部や南部は乾燥した気候が特徴です。中央高地は温暖で標高が高いため比較的涼しい気候となっています。
一方で、人口の約7割が極度の貧困状態に置かれており、1日1.90ドル以下の生活、安全な飲料水や衛生的なトイレを利用できる人はごく僅かという、厳しい側面もあります。
貧困に苦しむマダガスカルの現状とは
マダガスカルでは深刻な貧困問題に直面しており、清潔な水やトイレなど基本的なインフラも十分に整っていないため、多くの国民が日々の生活に苦しんでいます。
では、マダガスカルの人々は具体的にどのような生活を余儀なくされているのか見ていきましょう。
貧困
マダガスカルは、国民の約75%が1日1.90ドル以下で生活しています。多くの子どもが学校に通うことができず、基本的な医療サービスも受けることができません。
子どもの栄養不良率は約40%と高く、世界銀行のデータによるとマダガスカルの貧困率はアフリカ地域の中でも特に高い水準になっています。
この経済的困難は、子どもの教育機会を喪失させ健康状態の悪化にも直結し、国全体の発展を阻む大きな要因となっています。
水とトイレの不足
マダガスカルでは、国民の約60%が安全な飲料水を利用することができず、衛生的なトイレを使える人は10%程に過ぎません。
水とトイレの不足は、感染症の拡大や健康被害を引き起こし、特に子どもたちの発育に深刻な影響を与えるものです。基本的なインフラの欠如が、マダガスカルの貧困をさらに悪化させる要因と言えるでしょう。
マダガスカルが貧困に苦しむ原因は?
マダガスカルが貧困に苦しむ原因は、気候変動や森林伐採、政治的不安定が国民の生活をさらに厳しいものにしています。マダガスカルの貧困の原因について解説します。
気候変動
マダガスカルの貧困の一因は気候変動による影響です。マダガスカルでは頻繁な干ばつやサイクロンが農業を直撃することがあり、米やバニラなどの主要農産物の収穫量を減少させています。これにより、多くの農民は収入を失い、食料不足や栄養失調が深刻な状態に。
気候変動による影響は、農業だけではなく観光業などにも影響を与えてしまうため、国の経済全体に影響を及ぼし、結果的に国民の貧困へつながっているのです。
森林伐採
マダガスカルでは毎年国土の約1%の森林が失われており、2000年から2010年の間で約100万ヘクタールの森林が消失しました。100万ヘクタールは、東京23区の約1.5倍の広さに相当します。
急速な森林減少によって、土壌の浸食や洪水を引き起こし農地の肥沃度を低下させているため、農業生産性が低下。これにより、多くの農民が収入を失ってしまい、貧困の原因の1つとなっています。
政治的不安定
マダガスカルでは2009年のクーデター以降、政権交代が頻繁に発生し政府の機能が低下しています。これにより公共サービスの提供が不十分、教育や医療、インフラ設備が遅れている原因になっています。また、政治的腐敗が蔓延しており、資源の不正流用や不平等な分配などが問題となっています。
また、法律や規制の不備が投資を阻んでいることも経済成長を妨げている原因と言えるでしょう。このような政治の不安定さが、国の発展を阻害し貧困を深刻化させているのです。
マダガスカルのような国を支援するには
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