おもちゃの歴史とは?紀元前まで遡るその起源と発展を解説
世界初のおもちゃは、いつ頃、どこで誕生したのでしょうか。その起源は、紀元前まで遡ります。
実は、子どものおもちゃは大人が使用していたものが起源だとされています。では、そこからどのようにして子ども用のおもちゃが作られ発展していったのでしょうか。本記事では、おもちゃの歴史について、起源から発展まで解説していきます。
おもちゃの歴史!木製の人形やハイテクゲームも
ここでは、おもちゃの誕生から発展までの歴史を紐解きます。
古代文明から見るおもちゃの発明
おもちゃの発明は文字の発明より早く、次のように、さまざまな古代文明の遺跡から発見されています。
- 紀元前3000~1500年前のインダス文明跡…小さな荷車、鳥の形の笛
- 数千年前の古代エジプトの遺跡…石や粘土、木でできた人形
- 古代ギリシア・古代ローマ…蝋や焼き物の人形、弓矢、ヨーヨー
遺跡から発見されたおもちゃの中には、呪術や祭事などの器具として使われていたものもありました。このことから、大人が使っていた器具類が不要になり、それを子どもに与えたことで、おもちゃとして遊ばれるようになったのではないかと考えられています。
中世からおもちゃは商業製品に
11世紀頃の中世からは、子どものおもちゃは商業製品として生産されるようになります。手作業で生産され、市場や城で販売したり、売り歩いたり、貿易をしたりなどで流通していきました。
16世紀になると、ドイツで錫製の兵隊人形の大量生産が開始。これを機に、おもちゃは世に普及していきました。
産業革命から大量生産される
ヨーロッパ各国で起きた産業革命(1760年代~1840年代)を迎えると、おもちゃは安く大量に生産できるようになりました。この頃には、おもちゃの材料として紙が使われ始め、切り絵や着せ替え人形の服などに使われます。
日本でおもちゃが一般の人々に普及したのは、1700年代の江戸時代・中期以降からです。宮中行事の器具や、上流階級の遊び道具などが由来のおもちゃが、露店や売り歩きなどで販売されるようになりました。この頃のおもちゃには、風車やからくり人形、メンコ、コマ、漫画のような読み物、パズルゲーム、かるたなどがありました。
ハイテクなおもちゃの登場
1900年代には、おもちゃはハイテク化していきます。1960年代には石油を主原料とした合成樹脂が普及したことで、様々な形のおもちゃが生産されていきます。1970年代には半導体を使用したおもちゃ、テレビゲームなどのハイテク化したおもちゃが登場しました。
人気のあるおもちゃの歴史は?
多様なおもちゃの種類の中から、子どもに人気のある人形・ぬいぐるみ、スキルトイ、ゲーム機の歴史について簡単にご紹介します。
人形 ぬいぐるみ
子どものおもちゃ用として人形が作られ始めたのは、700年~800年代のヨーロッパだと言われています。その後、1300年~1500年代頃のルネサンス期には、フランス貴族の間で「フランス人形」が人気になり、一般の人々へは1800年代半ば~1900年代初頭まで普及しました。
諸説ありますが、世界初のぬいぐるみは、テディベアで有名なシュタイフ社の創設者 「マルガレーテ・シュタイフ」が販売した“ゾウのぬいぐるみ”だと言われています。
スキルトイ
スキルトイとは、コマやヨーヨーなどの手先の器用さや技術を要するおもちゃの総称です。中でもコマの起源は古く、その発祥地には諸説ありますが、紀元前2000年~紀元前1400年の古代エジプトの時代のものが最古といわれています。木製で、円錐を逆さにしたような形状をしていました。
ゲーム機
世界初のゲーム機 は、1912年に生まれたチェスの機械「エル・アヘドレシスタ」と言われています。1960年後半頃からは、家庭用テレビにゲームを映し出して遊ぶゲーム機の開発が進み、アメリカのアタリ社が開発した家庭用ゲーム機「PONG(ポン)」は大ヒットを記録しました。
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