スケートボードの歴史とは?発祥から今後の課題まで解説
スケートボードは1940年代にアメリカで生まれ、2021年の東京五輪からはオリンピックの正式種目となりました。世界中で注目されるスポーツとなったスケートボードは、音楽やファッションと結びついた若者のカルチャーという一面も持ち合わせ、世間から偏見の目を向けられてきた歴史も存在します。
今回は、そんなスケートボードの起源や発展の歴史から、これからの課題まで詳しくご紹介します。
スケートボードの歴史!起源から現代まで
スケートボードの起源から現在にいたるまでの歴史を詳しく解説します。
最初はサーフィンの練習用だった?
スケートボードの起源は、1940年代のカリフォルニアと言われています。1860年代、アメリカでクワッドスケートと呼ばれる四輪のローラースケートが発売され、子どもでも安全に楽しめることから人気の遊具になりました。そのローラースケートから派生したのがスケートボードと言われています。
当時はまっすぐな木の板に鉄製の車輪を取り付けただけの簡単なもので、子どもたちが近所で遊ぶときに使われていました。
1950年代に入り、ローラーダービー社が木製の板にゴム製の車輪をつけて「ローラーサーフィン」という名で商品化し、これが現代のスケートボードの原型となりました。ローラーサーフィンは、波のないときに陸上でサーフィンの練習ができるとサーファーたちを中心に愛用者が増え、アメリカ国内に一気に広がっていきました。
技術発展とスポーツ化
技術の発展にともない、1970年代にはスケートボードの部材が大きく変化します。
まずは、ウィール(タイヤ部分)がゴム製からウレタン製に変わったことで、グリップ性・耐久性が向上しました。また、ベアリングがシールド・ベアリングとなり、ウィールがよりスムーズに回転できるように進化。デッキにも現在と同じ7プライ(楓のベニアを7枚重ねたもの)が採用され、曲げ加工が簡単にできるようになりました。
パーツが改善されたことで、スケートボードの滑走性能が格段にアップし、スラローム・ダウンヒル・フリースタイルなど競技としてのスケートボードが世界中に広がりました。70年代中頃には日本にも本格的なブームが到来し、全国各地にスケートパークが誕生しました。
ストリートスタイル発展とカルチャー化
70年代終盤、アメリカではスケートブームが下火となり、多くのスケートパークが閉鎖されました。そのため、街中の建造物を利用してスケートボードをするストリートスタイルが発展していきます。
1980年代には、トニー・ホーク、クリスチャン・ホソイ、ロドニー・ミューレンなどによりオーリーやフリップなどのさまざまなトリック(技)が開発されました。その頃から有名なスケーター選手にスポンサーがつき、スケートボード用のシューズやファッションブランド、専門誌などが登場します。スケートロックと呼ばれる音楽がスケーターたちの間で流行し、スケートボードは音楽・ファッションと融合したひとつのカルチャーとなっていきました。
90年代に入るとトリックがさらに複雑化し、新しいトリックがどんどん開発されました。道具や靴、アパレルも進化し、日本でもブカブカなスケーターファッションが流行します。グラフィック・音楽分野にも影響を与え、ストリート・カルチャーというカテゴリも生まれました。
社会問題に
ストリートスタイルが普及した結果、街中の階段や手すり、ベンチや坂道でスケートボードを楽しむ若者が増加しました。それにともない、
- 建造物の破壊
- 私有地への不法侵入
- 滑走による騒音
- 通行者との接触
などの問題が発生し、日本でも道路交通法や条例により多くの場所でスケートボードの使用が禁止・制限されました。
またスケートボーダーが集まる公園では薬物が取引されることが多く、日本でもスケートボーダーの薬物使用が多発し社会問題となりました。これらのことから、日本だけでなく世界中で「スケートボーダー=不良」というイメージがつきました。
オリンピック競技化と課題
しかし、2021年の東京五輪から、スケートボードは正式なオリンピック競技となりました。街中を再現したようなコースで技を競う「ストリート」と、コンビプールと呼ばれるお椀型のコースで技を競う「パーク」の2種目があります。
東京五輪で日本代表選手は多くのメダルを獲得し、日本ではスケートボードが一気に脚光を浴びました。競技人口は約2.5倍に急増し、2021年からの3年間で公共スケートパークは約2倍に増えました。子どもが習い事として始めることも増え、スケートボードに対する世間のイメージはかなり改善されました。ただ、その一方で、
- いまだに練習場所が足りない
- 利用料金や営業時間によりパークが利用しにくい
- パークよりも街中で楽しみたい
などの理由から、公園や街中でのトラブルも増加し規制が強化された場所もあります。
2024年のパリ五輪でも日本人選手のメダルラッシュは続き、特に「ストリート」の種目では世界ランキングの上位を男子・女子ともに日本が独占しています。今後も競技人口が増えると考えられるスケートボードでは、さらなる環境整備や街との共存が課題となっています。
これらの問題は、日本だけでなく世界共通の課題です。ストリート・カルチャーとしての側面をもつスケートボードにおいて、街との共存や周辺からの理解は普及・発展に不可欠な要素となっています。
スケートボードの寄付が求められています
オリンピックの正式種目となったことを機に、スケートボードは日本だけでなく世界中から注目されるスポーツのひとつになりました。現在では、途上国でもスケートボードの認知度はアップしています。また途上国では、スケートボードを教育や治安維持に役立てたいとし、スケートパークの建設が進められています。
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