コスメロスとは?化粧品による廃棄問題の原因と影響を解説
毎年トレンドがあり、シーズンごとに新作が発売される化粧品。中身が残っているにもかかわらず、罪悪感を覚えながら捨ててしまった経験のある方は多いですよね。実はこのようなコスメの廃棄問題は製造・販売段階でも発生し、昨今では注目される社会課題の1つとなっています。
今回は、まだ使える化粧品が廃棄されるコスメロス問題について、発生する原因や社会に与える影響を詳しく解説していきます。
コスメロスとは?廃棄される化粧品の問題
コスメロスとは、まだ使えるにも関わらず廃棄される化粧品のことで、フードロス(食品ロス)・フラワーロスと同じく昨今問題視されている社会課題の1つです。コスメロスが発生する原因を、製造から消費までの課程ごとにご紹介します。
製造段階のコスメロス
製造段階のコスメロスは、販売基準に満たない商品や過剰生産が原因で発生します。具体的には、発色や塗り心地などの品質に問題がなくても、割れ・欠け・小さな傷・印刷ミスなどの見た目上の問題から廃棄されるケースです。また、化粧品はカラーバリエーションが多いことから製造ロットが大きくなりがちで、それが原因で廃棄に至ることも。化粧品メーカーから出る化粧品(中身)の廃棄量は、国内上位5社だけで年間約2万トンにのぼると言われています。
販売段階のコスメロス
販売段階では、売れ残りが原因でコスメロスが発生します。ファッションの一部であるコスメは流行サイクルが短いうえに、季節商品・イベント商品・限定品などが多く販売されます。そのため販売期間内に売り切ることができず、多くの売れ残りが発生してしまうのです。そのほかにも、以下が原因で売れ残りが発生することもあります。
- 店舗による過剰発注
- パッケージデザインの変更
需要・供給バランスを考慮すると、製造された化粧品の約半分が売れ残っていると推測されています。
売れ残った商品はメーカーに返品され、多くの場合はそのまま廃棄されます。返品された商品は新品ではないため再販が難しく、またブランドイメージを大切にする大手化粧品は安売り業者に再販することを嫌うためです。
消費者段階のコスメロス
消費者段階でのコスメロスは以下のようなケースから、使わずに捨ててしまうことが主な原因です。
- 好みに合わなかった
- 流行が終わった
- メイクの好みが変わった
- 使用期限を過ぎた
- 肌に合わなかった
株式会社モーンガータの独自調査(2021年)によると、86%以上の化粧品ユーザーがコスメを使い切れずに捨てており、その半数以上が罪悪感を抱いていることがわかっています。
コスメロスの影響は?環境・経済の損失
コスメロスが環境・経済に与える影響をご紹介します。
環境に対する影響
コスメロスによる化粧品の廃棄は、地球環境に大きな負荷を与えています。例えば化粧品には多くのプラスチック容器(包装)が使われており、コスメロスはプラスチックごみを増やすことにつながるためです。プラスチックごみは焼却の際に温室効果ガス(CO2)を排出して地球温暖化を加速させ、廃棄後も自然界で分解されにくいことから環境に多大な悪影響を及ぼします。
また化粧品に含まれるマイクロプラスチック(※)による海洋汚染も問題視されています。使わなくなった化粧品をそのまま排水口に流すと、微細なマイクロプラスチックが下水処理施設のフィルターをすり抜けて海に流出し、魚が摂取することで海洋生態系や人体へ悪影響を及ぼします。自宅で化粧品を廃棄する際は、必ず可燃ゴミとして廃棄するようにしましょう。
※マイクロプラスチックとは:5mm以下の微細なプラスチック粒子のこと。化粧品になめらかさやしっとり感を与える目的で使用されている。
経済に対する影響
コスメロスは、多大な経済損失にもつながります。メーカーでは、返品された商品を廃棄するための費用(廃棄コスト)が増加するだけでなく、製造にかかった原材料・エネルギー・労働力などがすべて無駄になり、本来得られたはずの売上機会も損失します。このような損失は商品価格を上昇させ、結果的に消費者にも悪影響を及ぼすことになるのです。
コスメロスの対策は?捨てる前にできること
世界的に問題視されるようになったコスメロスを減らすためには、企業・消費者が一丸となって対策を講じることが大切です。企業の取り組み事例には、次のようなものがあります。
- カラーコスメのアップサイクル(※)
- 化粧品容器の回収・再利用
- オンラインショップによる受注生産
- リサイクルを前提とした商品開発
(※)廃棄予定のカラーコスメを絵具・インク・塗料など新たな製品の原材料として活用する手法
それでは、私たち消費者には何ができるのでしょうか。まずは使う分だけを買い、買ったらすべて使い切ることでしょう。しかし、それでも使わず手元に残った化粧品がある場合は、捨てる前に寄付をするという手段を考えてみてください。
例えば不用品の寄付を募るサービス「キフコレ」に化粧品(未使用・未開封品に限る)を寄付いただければ、コスメロスを削減できます。またキフコレに寄付いただいた品は主に途上国で販売されるため、資源不足に苦しむ人々に化粧品を届けることもできるのです。

さらにキフコレでは、寄付品を販売して得た売上の一部で水浄化剤を購入し、途上国に寄付する活動を行っています。

その他、寄付品を修理・販売することでゴミを減らし、障害者や途上国の雇用を創出するという社会貢献にもつながります。

キフコレの利用方法はとても簡単です。
✓申し込み不要
✓寄付品の分別不要
✓専用キット不要
(種類に関係なく段ボールにつめるだけ)
✓廃棄代不要
(利用料金は送料のみ)
✓全国対応
で利用できるため、いつでも・手軽に・まとめて不用品を処分することが可能。化粧品全般をメーカー・ブランド問わず寄付できるほか、電製品やキッチン用品・ホビー用品・日用品など多種多様な不用品をまとめて処分することができます。
※寄付できるものについてはこちらからご確認ください。
※化粧品は未使用・未開封品(製造から3年以内のもの)に限ります。
世界中で問題となっているコスメロス対策ができるだけでなく、さまざまな社会貢献にもつながる一石二鳥のサービス「キフコレ」。未使用・未開封の化粧品がある場合は、捨てる前にぜひキフコレの利用をご検討ください。





