これってハウスダストの症状?原因と簡単な対策をご紹介
くしゃみや、目のかゆみなどの症状が出ると疑われる原因の1つがハウスダストです。しかし、風邪や花粉症、ダニが原因なのか自分では判断がつきにくいものですよね。まずはハウスダストとはどのようなもので、どのような症状を引き起こすものかという点を知れば判断しやすくなるかもしれません。
ハウスダストが原因で現れる症状は、日々のちょっとした対策で緩和できます。ご自身やご家族が快適に過ごすためには、どのようなことを心がければ良いのでしょうか。
ハウスダストとは?どんな症状を引き起こすのか
ハウスダストとは、1ミリ以下の目に見えにくい小さなホコリのことです。ダニの死骸やフンをはじめ、衣類などの繊維くず、花粉、ペットの毛、カビ、細菌なども含まれます。
ここではハウスダストによって引き起こされる、アレルギー症状について見ていきましょう。
アレルギー性鼻炎
鼻から入ったハウスダストがアレルギーを引き起こし、次のような症状が現れます。
- くしゃみが出る
- 鼻水が出る
- 鼻がつまる
アレルギー性結膜炎
目の結膜(まぶたの裏側と白目の部分を覆う粘膜)から入ったハウスダストが原因となり、次のような症状を引き起こします。
- 目にかゆみが出る
- 目が充血する
- 目やにや涙が出る
- 目に何かが入っているような違和感がある
- まぶたの裏にぶつぶつができる
アトピー性皮膚炎
バリア機能が弱くなっている状態の皮膚をハウスダストが刺激し、皮膚に次のような症状が生じます。
- 赤くなる
- ぶつぶつができる
- カサカサして皮がむける
- 強いかゆみが出る
首のまわり、脇、肘関節、膝関節、手首、足首などの関節部分で症状が出やすい特徴があります。
気管支喘息
原因はさまざまですが、ハウスダストが要因の1つとなっています。夜中から明け方にかけて次のような症状が現れることが特徴です。
- 喉が腫れる
- 咳や痰が出る
- 呼吸のたびに喉が「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と鳴る
- 呼吸が苦しくなる
ハウスダストの症状が怖い!原因はどこにある?
実はハウスダストの約7割は家の中で発生し、3割が外から持ち込まれています。家の中と外、それぞれの原因となるハウスダストの種類について見ていきましょう。
人やペットの毛、フケ
こまめに掃除していない部屋には、髪の毛やペットの毛、フケなどが床に溜まっています。これらのハウスダストは人が動くたびに部屋中に舞うので、目や鼻、喉、皮膚などに付きやすくなり、アレルギー症状を発症する原因になります。
ダニの死骸やフン、カビ
アレルギー性の喘息やアトピー症状を持つ人の7~8割は、ダニの死骸やフンが原因といわれています。
ダニは高温多湿を好むため、気密性の高い現代の日本家屋はダニが一年中繁殖しやすい環境です。そのため、ダニが原因の場合は季節に関係なく症状が続きます。ダニは人の食べこぼし、皮膚、フケなどをエサにして繁殖するため、布団やソファー、カーペットなどで増えやすくなります。
ダニ以外にも、お風呂やキッチン、エアコンなどで発生した黒カビの胞子を吸い込み、アレルギー症状を引き起こす場合もあります。
部屋に入り込んだ花粉
花粉が飛散する季節は、外出時に服や体についた花粉が部屋に入り、アレルギー症状を引き起こす原因になります。ダニによるアレルギーは季節を問わず症状が出やすい一方で、花粉によるアレルギーは特定の季節に症状が出ることが特徴です。
関東エリアにおける、代表的な花粉の飛散のピークは次のとおりです。
- スギ…2月下旬~4月中旬
- ヒノキ…3月中旬~4月中旬
- イネ…5月初旬~6月初旬
- ブタクサ…9月
特定の花粉が飛散するピーク期に症状が出る場合は、花粉が原因の可能性があります。
このように、ご自身やご家族の症状の原因は、ある程度は予測することが可能です。しかし、正しい対策をするためにも自己判断で終わらせず、病院で血液検査を受けて原因を特定することをおすすめします。
ハウスダストの症状を避けるための対策とは
なんと、一般的な家庭のホコリ1グラムの中には、ダニが1,000匹、カビが13万個、細菌が3,000万個いるといわれています。ハウスダストの症状を避けるためには、ハウスダストを取り除くことが最善の対策といえるでしょう。
ここでは、日々の生活で心がけたいハウスダストを取り除くための対策を3つご紹介します。
マメに掃除する
ハウスダストは廊下やトイレ、洗面所などの狭い空間に溜まりやすくなります。ここだけでも毎日掃除することでハウスダストが溜まりにくくなり、症状の予防や緩和につながります。
また、ハウスダストは高い位置よりも低い位置に溜まりやすいので、1日の中で過ごす時間の長いリビングの床やテレビなど、低い位置の掃除もこまめにした方がよいでしょう。平日の朝に掃除をする時間がない場合は、帰宅直後にさっと拭くだけでも効果的です。
部屋にものが多いと隅々まで掃除ができず、ハウスダストを取り除きにくくなります。使わずに置いてあるだけのものはなるべく処分し、掃除しやすい環境を作りましょう。
定期的な換気
ハウスダストは空気中に舞っているので、定期的に換気をするだけで効率的に外へ逃すことができます。家の2カ所以上の窓を開けたり、換気扇を回したりして空気の流れを作って逃しましょう。
換気は掃除の前に行うと効率的にハウスダストを取り除けます。換気後はすぐに掃除機をかけずに、まずはモップや雑巾で床や低い位置の家具を拭きましょう。これにより、掃除機の排気によってハウスダストが舞うことを防げます。
空気清浄機の利用
ご自身やご家族が花粉症で、花粉が飛散する季節に窓を開けられない場合は、空気清浄機の使用がおすすめです。窓を開けずにハウスダストを効率的に除去できます。
脱臭機能や加湿機能などが搭載されているものを選べば、1台で複数のメリットがあるので便利です。換気できない季節も部屋の臭いやウイルスの繁殖を抑えたり、湿気でハウスダストを舞いづらくしたりなど、季節を問わず快適な環境を作れます。
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