楽器の寿命はどれくらい?メンテナンスの重要性を解説
楽器には種類や素材により、それぞれの寿命があります。また同じ楽器でも、使用頻度や環境によってその寿命は変化します。適切なメンテナンスを行えば、大切な楽器をより長く使い続けることができるでしょう。
そこで今回は、大切な楽器の寿命を延ばし、できるだけよい状態を保つためのメンテナンス方法や頻度・保管方法などをご紹介します。
楽器に寿命はあるの?メンテナンスの重要性
どのような楽器にも寿命はあります。日々の演奏や気温・湿度の変化によって、楽器は必ず劣化(状態変化)していくためです。ちなみに楽器の寿命とは、楽器として機能しなくなる状態や、音色や音程が劣化して演奏者が満足できなくなる状態を指します。
楽器の寿命を延ばすにはメンテナンスが重要で、演奏者本人が日常的に行うお手入れのほか専門家による定期的なメンテナンスも必要です。専門家が行うメンテナンスには、主に調整と修理の2種類があります。
- 調整:演奏や経年劣化により変化した状態(ズレ・歪み)を修正すること
- 修理:壊れた部分を直すこと
楽器のメンテナンスを怠ると、楽器本来の音色が出ないだけでなく、変な演奏癖がついてしまうため要注意。毎日演奏していると微妙な変化に気づきにくいため、期間を決めて専門家にチェックしてもらうのがおすすめです。
寿命を延ばす!楽器別のメンテナンス方法とは
各楽器の寿命や適したメンテナンス方法と頻度、保管方法などをご紹介します。
ピアノ
ピアノの寿命は一般的に30~60年ですが、適切なメンテナンスを行って大切に扱えば100年以上使用できるとも言われています。
(※電子ピアノの寿命は一般的な家電製品と同様で10~15年が目安となります。)
日常的には鍵盤や外装の清掃・埃の除去を行い、年1回を目安に専門的なメンテナンスを受けましょう。専門的なメンテナンスでは、調整(調律・整調・整音)・内部清掃・修理などが実施されます。ピアノの故障は内部で発生することが多いため、気になることがあれば早い段階で修理・調整を依頼しましょう。
ピアノの寿命を延ばすには、メンテナンスのほかにも以下のようなポイントが大切です。
- 信頼できるメーカー製品を選ぶ
- 適切な場所に設置する(直射日光が当たらず、温度・湿度変化の少ない場所)
- 適切に使用する(強く打鍵しない、不要な物を置かない)
金管楽器
金管楽器(トランペット・ホルン・トロンボーンなど)の寿命は約10年と言われています。金管楽器の寿命を延ばしよい音色を保つには、日常のお手入れが不可欠です。特にサビ予防が重要で、演奏が終わったらすぐに水抜きし、抜差管に溜まった水分をクリーニングロッドとガーゼなどで丁寧に除去します。その後、楽器表面を乾拭きし、指紋や汗・ホコリを取り除きます。
週1回を目安にオイルやグリスを注油し、マウスピースを洗浄します。定期的(月に1回程度)に専用洗剤の溶液で丸洗いし、緑青(銅の酸化による錆)が発生したら研磨剤入りのクロスやポリッシュで磨きましょう。
半年~年1回を目安に、専門家による定期メンテナンスを受けましょう。専門的なメンテナンスでは、楽器全体のクリーニングのほか、自分では分解できないピストン・ロータリーの調整やパーツ交換、歪みの修正などを行います。
金管楽器はケースに入れて保管し、直射日光・高温多湿を避けることが大切です。長期間使用しないときは定期的にケースを空けて換気を行いましょう。
ギター
ギターには寿命がないと言われることがあります。これはギター本体が木製で、不具合が起こっても部分的な修理・交換ができるためです。適切なメンテナンスを行えば何十年、何百年経っても使い続けられるだけでなく、木材が経年変化することで音が乾き、深みが出てよい音になるとも言われています。
ただし、弦・フレット・ピックガードなどの各パーツには寿命があります。特に弦の寿命は短く2週間~1ヶ月程度。フレットは5年~8年、ピックガードは10年を目安に交換が必要です。
ギターの日々のお手入れは、次のとおりです。
- チューニング
- 乾拭き
- 弦の交換・張り替え
- 指板の保湿(オイルを塗る)
- フレット磨き(金属磨きやクロスで磨く)
そのほか、弦高調整やピックアップの高さ調整、パーツ交換などはプロに頼む方や自分で行う方などさまざまです。年1回を目安に全体的なメンテナンスを行うとよいでしょう。
ギターの保管場所は直射日光やエアコンの風が直接当たらない、風通しのよい場所が適しています。高温多湿や過度の乾燥を避け、長期間使用しない場合はケースで、毎日演奏する場合はギタースタンドを利用して立てて保管するのがおすすめです。
バイオリン
バイオリンもギター同様、本体を適切に管理すれば数百年以上使い続けることができますが、弦や弓は消耗品のため交換が必要です。それらの寿命は数ヶ月~半年程度で、交換する際は専門店に依頼することをおすすめします。
日常的なお手入れでは、演奏後に松脂や手垢をクロスで乾拭きし、弓の毛を緩めます。高温多湿・直射日光を避けケースに入れて保管しましょう。専門的なメンテナンスは半年に1回の目安で行い、弦交換・駒や魂柱の調整・指板やナットのメンテナンス・割れ修理などを実施します。
サックス
サックスの寿命は長く、適切な管理をすれば数十年、もしくは一生ものとして使用できる楽器です。ただし、マウスピース・リード・パッドは消耗品のため定期的な交換が必要です。リードは数週間、マウスピースとパッドは2~3年を目安に交換しましょう。
演奏後のお手入れは、金管楽器と同じく水分除去と表面の乾拭きを行います。本体だけでなく、ネックやマウスピースの水分もしっかりと除去しましょう。また、オイル塗布やトーンホールの清掃も定期的に行い、パッドやキーの状態を確認します。年1回を目安に専門家による点検・調整を受けましょう。
保管方法も金管楽器と同様に、高温多湿・直射日光を避けケースに入れて保管します。
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