【具体例付き】環境問題の解決に個人が簡単にできることとは?

レジ袋の有料化や近年の異常気象などから、環境問題を肌で感じる機会が多くなりました。

ひとりひとりが環境問題の解決に向けた行動を取らなければ、地球環境は危機的な状況を迎えることになるでしょう。

では、わたしたち個人にできる具体的な行動には、どのようなことがあるのでしょうか。今回は、日常生活で簡単にできる取り組みをご紹介します。

できることはある?環境問題の現状とは

具体的な行動を知る前に、現在起きている環境問題について知っておきましょう。現時点では、次のような環境問題が地球規模で深刻化しています。

  • 地球温暖化
  • 海洋汚染
  • 廃棄物問題
  • 森林破壊
  • 生物多様性の減少

地球温暖化とは、温室効果ガス(二酸化炭素・メタン・フロン)の増加が原因で地球の温度が上昇することです。現在では世界各地で地球温暖化によるものと思われる気候変動が発生し、洪水や干ばつが問題となっています。これにより、世界は深刻な食糧不足に陥ると考えられています。

海洋汚染の主な原因は、プラスチックごみの海洋流出・家庭や工場から出る排水・船舶の事故による石油の流出などです。海洋汚染は海洋生物にストレスを与えたり、生態系に悪影響を与えたり、死滅させたりする原因になっています。

廃棄物問題では、家庭や企業から出る大量のごみを埋める場所の消失が深刻な問題となっています。日本国内の埋立地は2040年でいっぱいになるといわれており、ごみ削減の必要性が高まっています。

森林破壊とは、森林伐採や森林火災によって森林が減少することです。人口増加による農地の拡大、違法な伐採、焼畑農業やそれによる火災、燃料利用による過剰伐採などが主な原因です。生物を育み酸素を生み出す森林が減少し、生物の減少や温暖化につながっています。

生物多様性とは、菌類・昆虫・鳥類・魚類・哺乳類などの地球上に存在する多様な生物のつながりのことです。これまで挙げた環境問題により地上や海洋の生物は死滅・絶滅し、生物多様性の減少の原因となっています。WWFが2020年に発表した調査 結果では、生物多様性は過去50年で68%も喪失していることがわかっています。

環境問題のために個人でもできることは?

個人の力でも、環境問題のためにできることはあります。ここでは、積み重ねれば成果につながる「3つの行動」についてご紹介します。

エネルギーの使い方を考え直す

電気やガス、石油などのようなエネルギーは、使用を控えたり、省エネタイプの家電に切り替えたり、エネルギーの消費量を減らすように心がけましょう。これらのエネルギーは生産・消費する過程で、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出するためです。

  • 使っていない家電の電源や部屋の電気はこまめに消す
  • 冷房の設定温度を下げすぎない
  • 省エネタイプのエアコンを使用する
  • 窓に断熱シートを貼る・グリーンカーテンの設置などで部屋温度を快適に保つ
  • エコカーに切り替える
  • 近場へは車ではなく自転車や公共交通機関を使用する
  • 再生可能エネルギー(太陽光・風力・バイオマスなど)を選択する

無理のない範囲で無駄なエネルギー消費を抑え、地球温暖化ストップに貢献していきましょう。

食品を残さないよう注意

廃棄物問題の中でも深刻となっているのは、食品ロスです。食品ロスとは、まだ食べられるのに捨てられた食品のことをいいます。

食品ロスは、賞味期限が切れた・食べずに腐らせた・食べきれずに料理を残したなどが原因で発生します。食品ロスを減らすためにも、食品を残さないだけでなく、食べきれない量の食品を購入しないことも大切です。

農林水産省及び環境省により発表された、2020年度の日本の食品ロス量 は522万トン。このうち一般家庭から出た食品ロス量は247万トンとされています。日本の食品ロス量を国民1人当たりに換算すると、「お茶碗1杯分」もの量を毎日捨てていることになります。

つまり、日本国民が毎日お茶碗1杯分の食品ロスをしないように心がけるだけで、廃棄物問題の一部が解消されるのです。

3Rを意識

3Rとは、Reduce(リデュース)・Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)の頭文字を取った言葉で、廃棄物の削減にはなくてはならない概念です。

3Rに含まれる3つの言葉には、それぞれ次のような意味があります。

  • リデュース…資源の消費やごみの量を減らす
  • リユース…ものを繰り返し使用する
  • リサイクル…使用後に資源として再利用する

個人でもできる3Rには、具体的に次のような活動があります。

  • リデュースの例…マイバッグで買い物をする、繰り返し使用できるラップを使用する、不用なものは買わない、消費期限内に食品を消費する
  • リユースの例…壊れたものは修理して使用する、着なくなった服・使わなくなった家電・飽きてしまった趣味用品などを譲ったり寄付したりする
  • リサイクルの例…資源ごみを適切に分別する、家電4品目・小型家電は家電量販店や自治体に持っていく、リサイクル製品を選んで購入する

ごみの埋立地の消失が2040年に迫る中、ひとりひとりが3Rに取り組むことが求められています。

個人もできる!環境問題に貢献しよう

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