SDGsに優先順位はある?5Pや3つの階層を簡単解説

誰もが一度は聞いたことのある「SDGs」。世界的な取り組みであることは知っているものの、いざ自分に当てはめてみると何をすべきなのかよくわからない方も多いはずです。

そこで今回は、日本に住む私たちが優先的に取り組むべき課題をわかりやすくご紹介。また、SDGsの基本概念である5Pや、全体像がわかる3つの階層についても簡単にご説明していきます。

SDGsの優先順位は?5つのPと8つの優先課題

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略であり、すべての人々にとってよりよい世界をつくるため、世界共通の17目標で構成されています。

出典:国際連合広報センター

2015年に国連サミットで採択後、2030年までの15年間で目標を達成することを目指し、世界中でさまざまな取り組みが行われています。

SDGsに優先順位はあるの?

SDGsに優先順位は存在します。しかし、その順位は国や地域によって異なります。例えばSDGsの達成度を評価する「Sustainable Development Report」(2024年版)によると、世界的には

  • 目標2「飢餓をゼロに」
  • 目標3「すべての人に健康と福祉を」
  • 目標11「住み続けられるまちづくりを」
  • 目標14「海の豊かさを守ろう」
  • 目標15「緑の豊かさも守ろう」
  • 目標16「平和と公正をすべての人に」

の達成度が特に低く、これらが優先順位の高い目標となっています。

【世界全体のSDGs達成状況】

出典:sustainable-development-report-2024.pdf

一方、日本では

  • 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
  • 目標12「つくる責任つかう責任」
  • 目標13「気候変動に具体的な対策を」
  • 目標14「海の豊かさを守ろう」
  • 目標15「緑の豊かさも守ろう」

の5つで最低評価を受けています。しかし、貧困や福祉・教育・産業などに関しては世界のなかでも達成度が高いことがわかります。

【日本のSDGs達成状況】

出典:Sustainable Development Report 2024

このように国の発展状況や抱える問題により、優先すべき課題はそれぞれ違います。また世界的な紛争や災害・疫病が起こるなど、そのときの状況によっても優先順位は変化します。

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5つのPとは

5つのPとはSDGsにおける基本概念で、すべて「P」で始まることから「5つのP」と呼ばれています。私たちが実現すべき世界のキーワードであり、これをもとに17の具体的な目標が設定されています。

  1. People(人間):目標1〜6
  2. Prosperity(繁栄):目標7〜11
  3. Planet(地球):目標12〜15
  4. Peace(平和):目標16
  5. Partnership(パートナーシップ):目標17

8つの優先課題

SDGsを達成するためには、優先課題を知ることが大切です。日本に住む私たちが優先すべき課題は8つで、日本政府がまとめた「SDGsアクションプラン」に示されています。日本の社会問題やその年の世界状況などを反映したもので毎年更新され、前章で紹介した「5つのP」に対応して制定されています。

【日本における8つの優先課題】

People(人間) 1. あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2. 健康・長寿の達成
Prosperity(繁栄) 3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
Planet(地球) 5. 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
Peace(平和) 7. 平和と安全・安心社会の実現
Partnership(パートナーシップ) 8. SDGs実施推進の体制と手段

これら8つの課題は、日本政府が独自に制定した「日本が特に注力すべき優先課題」です。これらの取り組みは日本国内だけでなく、世界各国にむけて協力・支援する必要があり、8つの課題をバランスよく達成することが大切です。

SDGsウェディングケーキモデルとは

SDGsウェディングケーキモデルとはSDGsの概念を表す構造モデルで、スウェーデンのヨハン・ロックストローム博士により考案されました。目標17を頂点とし、上から「経済圏」「社会圏」「生物圏」の3層構造に。上位層が下位層により支えられていることをウェディングケーキに例えて表しています。

出典:農林水産省

それぞれの階層における説明と対応する目標を見ていきます。

生物圏

最下層の「生物圏」は、「社会圏」「経済圏」を支える土台です。人間が暮らす上で必要な自然環境に関する下記の4つの目標が含まれます。

  1. 目標6「安全な水とトイレを世界中に」
  2. 目標13「気候変動に具体的な対策を」
  3. 目標14「海の豊かさを守ろう」
  4. 目標15「陸の豊かさも守ろう」

社会圏

中間層の「社会圏」には、人が不自由なく生活し働ける世界を作るための8つの目標が含まれます。健康・教育・平和などの社会環境が整ってこそ、上位層である「経済圏」の基盤を作ることができます。

  1. 目標1「貧困をなくそう」
  2. 目標2「飢餓をゼロに」
  3. 目標3「すべての人に健康と福祉を」
  4. 目標4「質の高い教育をみんなに」
  5. 目標5「ジェンダー平等を実現しよう 」
  6. 目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
  7. 目標11「住み続けられるまちづくりを」
  8. 目標16「平和と公正をすべての人に」

経済圏

働きやすくや偏見をなくすことが経済発展につながるとし、「経済圏」にはそのための4つの目標が含まれます。最上層であることから、経済の発展は人が暮らす自然や社会環境の上に成り立っていることがわかります。

  1. 目標8「働きがいも経済成長も」
  2. 目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
  3. 目標10「人や国の不平等をなくそう」
  4. 目標12「つくる責任つかう責任」

頂点の目標17

ウェディングケーキの頂点には、目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」が設定されています。国・個人・企業などの立場は関係なく、全世界の人々が協力し合って持続可能なよりよい社会を作り上げることを目標としています。

このSDGsウェディングケーキモデルにより、17の目標は分けて考えることができず、どれが欠けてもビジョンを達成できないことがわかります。

優先度の高いSDGsに貢献するサービス

これまでの内容から、日本では「社会圏」「経済圏」に比べ、その土台となる「生物圏」(自然環境や気候変動)の目標で特に低評価を受けていることがわかりました。また、世界に目を向けると飢餓や貧困などの社会環境や水資源などの自然環境さえ整わない国々が多く存在することもわかりました。

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SDGs達成のためには、私たち一人一人が協力し合うことが必要不可欠です。まずは自分でできることから始めてみましょう。

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