飢餓が多い国はどこ?深刻な地域と問題の原因を解説

飢餓が深刻な国は世界に多く存在し、国際社会全体が直面している深刻な問題です。
飢餓とは、長期にわたって十分な食べ物を得られない極端な栄養不良状態のことをいいます。飢餓による影響は、深刻な体重の減少、必要な栄養素が極端に不足、子どもの発育が著しく阻害される、免疫力の低下によって感染症にかかりやすいなど生命に関わる重篤な健康被害をもたらします。

貧困や紛争地域においては、食糧不足や栄養失調により、今も多くの人が命を落としている悲惨な状況が続いています。飢餓は食料不足の問題にとどまらず、医療・教育・人権などあらゆる問題と密接に関係しているのです。

今回は、世界で深刻化し続ける飢餓についての現状をお伝えします。日本に住む私たちにできることは何か、考えるきっかけになれば幸いです。

飢餓が多い国はどこ?深刻な地域

最新のGRFCによると、2023年には世界59の国や地域で約2億8,200万人が深刻な飢餓に陥っており、全世界では前年より2,400万人の増加となりました。

深刻な飢餓に直面している人々の割合は、分析対象者の約22%という高い水準を維持し、新型コロナウィルス感染症によるパンデミック以前よりもはるかに上回っている現状です。

飢餓が深刻化している地域は、どのような状況なのか見ていきましょう。

インド

インドは、世界の飢餓人口の約30%(約2億3,300万人)を占める世界で一番飢餓が多い国です。インドの飢餓人口が多い理由は、特に農村部での貧困率が高く、貧困層の90%が農村地域で占めています。

しかし、インドは食料の生産量が全く不足しているわけではありません。それにも関わらず飢餓が発生している背景には、インフラが整備されていない・食料の保存施設が十分ではないなどが影響しています。加えて紛争などが継続的に起こることも人々が安定した生活をおくることができない状態が、結果的に飢餓が多くなる原因とされています。

北朝鮮

北朝鮮は新型コロナウィルス対策として、2020年1月に国境を封鎖。中国からの輸入がストップ、食料の生産に必要な肥料、機材の輸入も停止されたことにより食料難が悪化し、一部の地域では餓死者が出たとされています。

これは、1990年代に大勢の餓死者を出した「苦難の行軍」以来となる最悪の状態に達しているとされており、新型コロナウィルスのパンデミック以前の段階で、すでに北朝鮮の人口の半数近くは栄養不良状態にあったと国連食糧農業機関は指摘しています。

マダガスカル

アフリカ大陸南東部沖に位置しているマダガスカルは、気候の影響によって飢餓に陥っている国です。特に南部においては40年以上前から干ばつが続いており、慢性的な食料危機に陥っています。

また、国際貧困ラインとされている1日1.9ドル以下で暮らす人が人口の約8割を超えており、人口約3,000万人のうち飢餓に陥っている人は210万人にのぼるとされ、人口の約39%が食料危機に陥っている深刻な状況です。

コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国は、推定2,580万人が人道的危機レベルの深刻な食料危機に直面している国です。2021年の世界飢餓指数では5段階中3番目に深刻なカテゴリーに分類され、食料不足の解消に早急に取り組むことが最優先課題となっています。

また、紛争により避難を余儀なくされた農民たちは植え付け期を失い、食べるものがほとんど残されていません。

特に子どもたちの栄養状態は深刻で、少なくとも40万人の5歳未満の子どもが重度の急性栄養不良に陥っているとされています。

イエメン

長く続く紛争により、国民の半数以上が深刻な食料不足に陥っています。220万人の子ども達が急性栄養不良に陥っており、内54万人以上が命に関わる重度の急性栄養不良で苦しんでいます。

こうした人道危機は、長期に渡る紛争・経済崩壊によるものなど複合的な要因が壊滅的に重なったとされており、国連は「世界最悪の人道危機」と指摘している中、支援の資金不足の問題も大きな課題となっています。

飢餓が起こる主な原因

飢餓が起こる原因は、単に食料が不足しているだけではありません。食料不足に直結している3つの原因について解説します。

自然災害

干ばつ、洪水、寒波などの自然災害が起こると農作物を収穫することができません。気候変動の影響により自然災害は年々増加し、食料生産が困難になることが飢餓につながる大きな原因になっているのです。

紛争

内戦や武力戦争により、農地が荒らされることで食料生産が困難になります。避難民も発生し食料の確保がより一層厳しくなっています。

武装勢力による食料の強奪や供給ルートの遮断も飢餓につながる深刻な問題となっているのです。

貧困

所得が低い貧困層は、十分な食料を購入することができません。また、農業従事者による貧困は、生産性を低下させ、耕作放棄を招くことへとつながり、結果的に飢餓へと直結しているのです。

貧困は飢餓の根本的な原因であり、貧困への対策は早急に解決しなければならない問題と言えるでしょう。

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